こんな症状は腰椎分離症かもしれません
- 年齢が10歳から15歳で腰痛がある
- スポーツを行っている
- 腰を反らすと痛む
- 痛む場所は腰の下の方
スポーツに打ち込んでいる学生の皆さん、そしてその保護者の皆様。
「最近、練習後に腰が痛む」「体を反らすと腰に鋭い痛みが走る」 こんな症状を、単なる筋肉痛や成長痛だと思っていませんか? もしその痛みが続いているなら、それは**「腰椎分離症(ようついぶんりしょう)」のサインかもしれません。
こんにちは、おおた中央接骨院です。私たちは、日々スポーツを頑張る多くの学生たちの体をサポートしています。今回は、特に思春期のアスリートに多い「腰椎分離症」について、その症状や、なぜ専門家による診断とリハビリが重要なのかを、接骨院の視点から詳しく解説します。
腰椎分離症セルフチェックリスト
腰椎分離症は、腰の骨(腰椎)の一部が、度重なるストレスによって疲労骨折を起こしている状態です。特に、ジャンプや腰のひねり動作を繰り返すスポーツ(野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、テニス、陸上など)で多発します。
セルフチェックリスト
- 体を後ろに反らすと腰が痛い(最も特徴的な症状!)
- 腰をひねる動きで痛みが出る
- 運動中や運動後に腰が重く痛む
- 長時間座っていたり、立っていたりすると痛みが強くなる
- 初めは軽い痛みだったが、だんだん痛みが引かなくなってきた
一つでも当てはまるなら、決して自己判断せず、一度専門家にご相談ください。
腰椎分離症とは?

腰椎分離症とは、成長期の背骨の気弱部にスポーツなどによって繰り返しストレスがかかることで発生する、疲労骨折の一種です。
特に腰を反らす動きや捻る動きを繰り返すスポーツを行う小学校高学年から中学生に多発します。
検査はレントゲンだけでは不十分

「腰が痛いから、とりあえずレントゲンを撮っておこう」と考える方は多いかもしれません。しかし、私たちは分離症を疑う症状がある場合、整形外科でのMRI検査を含む精密検査を強く推奨しています。
レントゲン検査の限界
レントゲンで骨折線がはっきりと確認できるのは、分離症がかなり進行し、骨が完全に離れてしまった「完成期」の状態です。発症して間もない超初期段階の疲労骨折(骨の中の炎症)は、レントゲンには写らないことがほとんどです。
MRI検査の重要性
MRI検査は、骨の中の微細な変化を捉えることができます。レントゲンでは分からない「骨折する手前の炎症(骨髄浮腫)」を発見できる唯一の検査です。この超初期段階で発見できれば、骨がくっつく(癒合する)可能性が格段に高まり、短い期間でのスポーツ復帰が期待できます。
おおた中央接骨院のリハビリ
医師から腰椎分離症と診断され、コルセットなどで安静を指示された後、いよいよリハビリの開始です。ただ安静にするだけでは、体幹の筋力や柔軟性が低下し、競技復帰が遅れたり、再発のリスクが高まったりします。
当院では、以下のような段階的なリハビリプログラムで、安全かつ効果的な競技復帰をサポートします。
フェーズ1:疼痛緩和期(痛みと炎症を抑える)
まずは患部の痛みを取り除くことに専念します。
- 物理療法: ハイボルテージなどの特殊な電気治療器を用いて、深層部の炎症を抑え、痛みを和らげます。
- 周辺関節の柔軟性向上: 腰に負担をかけないよう、硬くなりがちな股関節や肩甲骨周りの筋肉を、専門家の手で優しくほぐし、ストレッチを行います。
フェーズ2:機能改善期(体幹と柔軟性を再構築する)
痛みが落ち着いてきたら、腰を支える「天然のコルセット」を作り上げ、再発しない体を目指します。
- 体幹トレーニング(インナーマッスル強化): 腹圧を高める「ドローイン」や、体幹を安定させる「プランク」などを、正しいフォームで指導します。間違ったフォームは逆に腰を痛める原因になるため、専門家の指導が不可欠です。
- ストレッチ指導: 特に硬くなりやすい太ももの裏(ハムストリングス)やお尻の筋肉を中心に、効果的なストレッチを指導。体の柔軟性は、腰への負担を軽減する鍵です。
- 動作指導: なぜ腰に負担がかかってしまったのか、あなたの体の使い方や競技フォームの癖を見つけ出し、改善のためのアドバイスを行います。
フェーズ3:競技復-帰準備期(スポーツの動きへ繋げる)
医師の許可が出たら、いよいよ競技復帰に向けた最終段階です。
- アスレティックリハビリテーション: 各競技の特有の動き(投げる、蹴る、ジャンプするなど)を取り入れながら、段階的に運動強度を上げていきます。
- セルフケア指導: 練習後のクールダウンや、自宅でできるトレーニング・ストレッチなど、再発させないための習慣づくりをサポートします。
保護者の皆様へ
お子様は「早く練習に戻りたい」と焦る気持ちでいっぱいかもしれません。しかし、腰椎分離症は焦りが禁物です。不完全な状態で復帰すれば、再発を繰り返し、将来的に腰痛に悩まされる後遺症が残る可能性もあります。
私たち専門家が、お子様の体の状態を的確に把握し、医療機関と連携しながら、万全の状態で大好きなスポーツに復帰できるよう全力でサポートします。お子様のつらい腰痛、ぜひ一度私たちにご相談ください。一緒に乗り越えていきましょう。